ヘアカラーから肌を守るプロテクトクリーム(保護クリーム)というものがあります。
ご家庭では専用のものを用意しないケースも多いと思いますが、ヘアカラー専用の保護クリームはどんなところが違うのかご紹介します。
代用品のクリームで、白髪が染まりにくくなってしまった人は読んでみてください。
この記事は現役20年以上のサロン実体験と、毛髪科学、美容薬学の知識を持った女性美容師が書いています。
美容薬学検定1級
JHCMAヘアケアマイスター取得
アロマテラピー検定1級
美容師免許
もくじ
ヘアカラーの保護クリームが代用品と違うところ
ヘアカラー用保護クリームがワセリンやハンドクリームなどと違うところは、皮膚を保護しながらヘアカラーの染まりの妨げにならないよう設計されているところです。
ヘアカラーの保護クリームの代用品の例
画像出典:Canva
【ヘアカラー保護クリームの代用品の例】
ワセリン
ハンドクリームなど
ワセリンの特徴
精製された色のついていないものは白色ワセリンと呼ばれます。薬局などでも見かけますね。
皮膚を保護して乾燥を防ぐはたらきがあります。リップクリームや敏感肌の人の保湿にもよく使われる汎用性の高いクリームです。家庭などでヘアカラーの皮膚保護クリームとして使っている人も多いのではないでしょうか。
つけすぎると少しベタつくので量を調節すると良いです。
ワセリンをヘアカラーの保護クリームとして使うときの注意点
ヘアカラー専用保護クリームと違い、塗りすぎるとヘアカラーの染まりが妨げられる場合があります。なるべく薄めにのばし、極力生え際の髪にはつけないように気をつけると良いでしょう。
ハンドクリームをヘアカラーの保護クリームとして使う場合
ハンドクリームの主成分はワセリンなどの「油性成分」
ハンドクリームに多く含まれるのは、油性成分と言ってワセリンやミネラルオイル、エステル油など肌に吸収されにくく、皮膜を作って保護する役割がある成分です。ワセリンもミネラルオイルも石油から精製された不純物の少ない油性成分です。皮膚科でも肌トラブルなどの時に推奨されることがあります。
ハンドクリームは石油系成分無添加などいろいろありますが保護クリームとして代用するときは、保湿性より保護の目的ですので、油分が多いハンドクリームの方が保護クリーム向きかもしれません。
ややこってり目のテクスチャーのほうが液垂れしにくいと思います。乳液状のクリームは不向きです。
ワセリンとヘアカラー専用保護クリームの使い勝手の違い
専用保護クリーム | 代用クリームなど | |
ベタつかなさ | ベタつき少ない | ワセリンなど油っぽいものも |
落としやすさ | 拭きとりで落ちる | ベタつきが残る場合も |
染まりやすさ | 保護してもしっかり染まる | 塗りすぎると染まりの妨げに |
白髪染めで濃い色を使う人やヘアマニキュアを使う人は、専用の保護クリームがベター
私がサロンワークでかれこれ10年は愛用している保護クリームをご紹介します。
白髪染めでキワまでしっかり染めたいという人にはヘアカラー専用保護クリームがおすすめ
こんな人にヘアカラー専用保護クリームが向いています
- ヘアマニキュアを使う人
- 濃い色(4〜5レベル)で染める人
- もみあげやこめかみの生え際をしっかり染めたいけど肌が染まるのが気になる人
- こめかみなど毛が細い部分の地肌が透けやすく、染めたあと色素沈着しやすい人
サロンで長年愛用しているヘアカラー用保護クリーム
サボニーズスーパープロテクトクリーム
伸びがよくてベタつきにくいのでもみあげやフェイスラインに白髪が密集している人など肌の保護がしっかりできます。セルフカラーで肌が染まりやすい人は目立つ部分にクリームを塗っておくと肌が染まるのを和らげてくれます。
使い方:ヘアカラー前に、指先に2g程度の量を取り、フェイスラインなどに伸ばします。
参考:(株)菊星公式ホームページ
乾燥頭皮、乾燥肌の人は肌が染まりやすい傾向がありますのでヘアカラー用保護クリームで頭皮をあらかじめ保護しておくのもおすすめです。
サボニーズスーパープロテクトクリームの最大の特徴
髪についてもワセリンなどと比べてカラーの染まりに影響が出にくいのが最大の特徴です。
ワセリンは自宅でカラーリングするときに使ってみましたが、やはりベタつきが気になるのと、染まりの妨げになると感じました。