この記事は現役20年以上のサロン実体験と、毛髪科学、美容薬学の知識を持った女性美容師が書いています。
美容薬学検定1級
JHCMAヘアケアマイスター取得
アロマテラピー検定1級
美容師免許
もくじ
- シャンプーしてるのに地肌や髪がベタつく原因は?
- 高保湿タイプのシャンプー、トリートメントが向かない人
- シャンプー剤に含まれる「グリセリン」はしっとり保湿作用&安全性の高いメジャーな成分
- 保湿成分のベタつき、重い感じにはどんな対策が効果的?
- 【これがいちばん】グリセリンなどの高保湿成分を多く含まないシャンプー、トリートメントに変えてみる
- 成分表示では成分の配合量が多い順番に記載されています
- シリコーン系の成分は髪表面に軽い皮膜を作って摩擦を防ぎ滑りを良くするもの
- 高保湿成分を配合したシャンプーは髪が硬い、多毛、縮毛やくせ毛、ダメージが強い髪向け
- 最近はブリーチする人が増えているので高保湿タイプのヘアケアアイテムが増えていると感じます
- ハードダメージヘア、硬い髪、多い髪、くせ毛(縮毛)でない人は軽めの保湿力で充分
- ベタついている感じってどのくらい?写真で再現
- 高保湿シャンプーに配合される事がある成分とベタベタ回避法をおさらい
シャンプーしてるのに地肌や髪がベタつく原因は?
画像出典:Canva
シャンプーやトリートメント、コンディショナーのコーティング成分や保湿成分が髪に残りすぎていると髪が重くなったり、ベタついて感じたりすることがあります
高保湿タイプのシャンプー、トリートメントが向かない人
以下のような髪質の人は高保湿タイプのシャンプー、トリートメントだと重く感じたり、ベタついて感じることがあります。(商品によって保湿成分の配合バランスが違うので一概に言えない部分もあることをご承知ください)
柔らかい髪
なめらかな髪
毛量が少ない
ヘアカラーのダメージが少ない、無い髪
このような髪質の人は、グリセリン配合など保湿力が高いシャンプー、トリートメントを使うと髪がしっとりしすぎて重く感じることがあります。
シャンプー剤に含まれる「グリセリン」はしっとり保湿作用&安全性の高いメジャーな成分
化粧水や美容液、クリーム、シャンプーなどの化粧品類に最もよく使われている保湿作用の高い成分のひとつ。ヒアルロン酸などと同様に吸湿作用も持っている。安全性の高い成分です。
グリセリンは保湿化粧品などによく配合される成分です。手作り化粧品が好きな人は原料として使ったこともあるのではないでしょうか。私も、プライベートで使ったことがあります。
グリセリンはとてもしっとり感が出やすい成分ですので髪質によっては頭皮や髪がしっとりしすぎてしまう人もサロンでときどきお見かけします。
以下のような成分が多く配合されているシャンプー、コンディシナョナーはしっとり感やツルツル感が強い傾向です。
・グリセリン
・ジメチコンなどシリコーン系の成分
※他にもいろいろあります。
保湿成分のベタつき、重い感じにはどんな対策が効果的?
画像出典:Canva
【これがいちばん】グリセリンなどの高保湿成分を多く含まないシャンプー、トリートメントに変えてみる
ほとんどの方は高保湿タイプではない通常の髪向けのシャンプーに変えることで重い感じやベタつく感じが自然と改善されることが多いです。
成分表示では成分の配合量が多い順番に記載されています
シャンプー、トリートメントの裏に成分表示があるのはご存知かと思います。
シャンプーの場合、一番多く配合されているものは水で、その後に界面活性剤や油分などが続きます。
前半の方に、グリセリンなどの保湿成分、ジメチコンなどのコーティング成分が書いてあるようでしたらしっとり感が高いシャンプー、トリートメントであることが多いです。
シリコーン系の成分は髪表面に軽い皮膜を作って摩擦を防ぎ滑りを良くするもの
グリセリンやセラミド、ヒアルロン酸などは保湿目的の成分で皮膜を作りません。
混同しやすいのがシリコーン系の成分です。ジメチコンなどシリコーン系の成分は皮膜を作って水を弾く働きや、摩擦を防いで滑りを良くするはたらきを持っていますが、髪をダメージさせるものではありません。
高保湿成分を配合したシャンプーは髪が硬い、多毛、縮毛やくせ毛、ダメージが強い髪向け
高保湿タイプのシャンプー、トリートメントは以下のような人に向いています。
- 固くゴワゴワした髪を柔らかくしたい人
- 乾燥が強いパサパサしたくせ毛や縮毛の人
- 髪が多くて太い、硬い人
- カラーやブリーチ、アイロンなどで髪のダメージが強い人
最近はブリーチする人が増えているので高保湿タイプのヘアケアアイテムが増えていると感じます
画像出典:Canva
最近はブリーチを用いるカラーリングをしたり、ヘアアイロンを毎日使うヘアスタイルが以前より多くなっている時代背景があり、ハードなダメージ毛の人がが増えています。
そのような髪になると、髪のきしみやざらつき、ゴワゴワや絡まりを強く感じるため、一般的なシャンプーやトリートメントだとしっとり感やつるつる感が物足りなくなってしまう人、特に若い世代の人に多いと感じます。あのしっとり感に慣れてきてしまうんですよね。
長い年月、美容室でいろんなシャンプー、トリートメント、ヘアケア剤を触ってきて時代と共にツルツルしっとり感が加速してきていると感じます。
ハードダメージヘア、硬い髪、多い髪、くせ毛(縮毛)でない人は軽めの保湿力で充分
ベタついている感じってどのくらい?写真で再現
美容師以外の人はあまり他人の髪をまじまじと見る機会もないと思いますので、ベタつきがある髪、ない髪の見た目の感じを再現しましたので、ご参考になさってください。
保湿剤などでベタついている髪
普通の状態は根本付近の髪の毛同士がくっつかず、それぞれふんわり立ち上がっている
自然な仕上がりの髪は、手触りもサラッとしていて、一本一本の髪が自然に立ち上がります。
高保湿シャンプーに配合される事がある成分とベタベタ回避法をおさらい
・高保湿シャンプーにはグリセリンという化粧品にも使われる高保湿成分が使われている事がある。
・ベタつきの気になる時は、グリセリンなど高保湿成分を多く含まないシャンプーに変えてみる。
・高保湿タイプのシャンプー、トリートメントは髪が硬い多い、縮毛やくせ毛、ハイダメージの人向け。
ベタつき解消の参考になればうれしいです。