もくじ
髪がまとまらないのはくせ毛のせい?ダメージが原因で起こる髪の広がり
髪に癖が出たり、うねりや広がりが出る要因の一つに、「ダメージ」があります。
カラーリングやアイロン、ブロー、洗浄力が適切でないシャンプーの繰り返しダメージで髪がまとまらないと感じる人は少なくありません。
今回は、髪のダメージがクセや広がりを生む理由と、ダメージが原因の髪の広がりやクセ悩みをへらす方法をお話します。
この記事は現役20年以上のサロン実体験と、毛髪科学、美容薬学の知識を持った女性美容師が書いています。
美容薬学検定1級
JHCMAヘアケアマイスター取得
アロマテラピー検定1級
美容師免許
どうしてダメージすると髪がまとまらないのか?
画像出典:Canva
髪の水分量や脂質量が低下するのが原因
ダメージが進むと健康な髪が持っている髪内部の組織の水分量や脂質量などが低下し、髪一本一本に重みがなくなって浮き上がりやすくなることで髪がまとまりにくくなるというのがおもな要因です。
ダメージした髪は湿気や水分を吸い寄せやすくなっていく
髪のダメージが進んでいくと、どんどん乾きやすい髪になっていき、吸水性(水や湿気を吸いやすい性質)に傾きます。
健康な髪は適度に油分を持っていてキューティクルも閉じているので、疎水性と言って適度な水分量を保つ働きを備えています。
健康な髪は、髪の中も潤いのバランスが保たれていますが、カラーリングなどの加工をしている髪は程度の差はあれダメージを受けています。
ダメージが進行してくると、髪の中の水分や脂質のバランスが崩れて髪に重みがなくなり、ダメージの強い毛先などは特に広がりやすくなります。
髪に潤いの重さがなくなるので下にストンと落ち着かなくなるんです。
ダメージでツヤがなくなると見た目も傷んで見えがち
ダメージによってキューティクルが剥がれたり、めくれるときれいなツヤもでなくなり見た目にも傷んで見えてきます。こういったことが原因で髪がまとまらなくなってくることは多いものです。
髪をダメージさせないセルフケア習慣
画像出典:Canva
すぐできる改善策|毎日無意識にしているヘアケアがダメージの積み重ねになることも!
ダメージケアと聞いてなにか特別なことをするのかな、と身構えなくても大丈夫です。
毎日のヘアケア習慣でこんなことは思い当たりませんか?
- 髪が湿ったままついつい寝ちゃう(とくに後頭部)
- 髪が濡れたままブラシで梳かす、またはブラッシング
- ドライヤーが壊れないので10年以上変えていない。髪を乾かしていくとゴワゴワして広がる。
さらに、究極のNG行為は・・・?
乾かしきっていない湿った髪をヘアアイロンで伸ばす、巻く!
これは即刻、レッドカードです!
古すぎるドライヤーは過乾燥によるダメージに気をつけて
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髪の水分量を奪いすぎないなどの機能がついていない古いモデルのドライヤーを長く使うことで髪がダメージしている人をサロンで見かけることがあります。
高額なドライヤーでなくても最近のものに買い換えることで髪の水分量が適切になり、ゴワゴワ感や広がりが気にならなくなるケースはよく見かけます。
ダメージしにくいドライヤーの値段の基準
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髪がダメージしにくいドライヤーの価格の目安ですが、1万円以内でも髪の水分量を適切に保つマイナスイオン機能などが搭載されたドライヤーはたくさんあります。
2〜3万以上の高級ドライヤーはもちろん仕上がりの満足度が高いのですが、必ずしもそれ以下の価格のドライヤーがダメージしやすいわけではありません。
最近のドライヤーは1万円を切るものでも髪の水分量を適度に保つ機能がついていることが一般的で、水分量が保たれることで手触りも柔らかく仕上がるものが多いです。
ドライヤーについては以下の記事で詳しくお話しています。
髪を丁寧に扱うようにするとどう変わるか?
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髪をいじめる習慣をやめるとまずキューティクルの荒れが軽減されるのでざらつき、絡まりなどが少なくなることがあります。2ヶ月、3ヶ月気をつけるようにしているうち、美容師がお客様の髪を触ると、髪の手触りが少し落ち着いてきたと感じることもあるんですよ。
毎日アイロンする人やハイトーンカラーのロングヘアの毛先など、ダメージが特に強い部分は一度損傷した部分をカットすることで、ダメージが他の部分に進行していくのを食い止めることが期待できます。
付け加えて、以下のようなヘアケアアイテムを選ぶことでより髪にツヤやまとまりが感じられるようになることが期待できます。
- 髪の状態にあった洗浄力のシャンプー
- 髪の状態に合ったケア性のトリートメント
- 髪の状態に合ったアウトバストリートメント(洗い流さないトリートメント)
大人の髪のダメージケアは、日々の積み重ねが一番大事
ダメージさせにくいシャンプーとは?
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私の経験からの余談ですが、ダメージさせにくいシャンプーというのは、髪内部の大事なものが出ていくのを最小限に抑えながら髪や頭皮をキレイにしてくれます。欲を言えば、そのあと使うトリートメントはやさしい洗い方ができるシャンプーがあってこそ、相乗効果があると思います。
良いトリートメントはシャンプーによる髪のきしみをごまかすためのものではないと感じています。
【ダメージを進行させないヘアケアポイント】
最大のダメージケアは足し算でなく引き算。傷んでからあれこれ足すのではなく、ダメージの種をあらかじめ摘んでおく!
髪の毛は見た目よりデリケート。肌と違って自己治癒力はありません。
日々髪をやさしく扱うことで、無駄なダメージを引き算することで時間とお金の節約にも繋がります。ぜひ習慣にしてくださいね!