抜け毛が秋に増える原因とストレス対策

美容室では毎年秋や春先など季節の変わり目に抜け毛が気になるというお悩みをよくお聞きします。

  • なぜ秋に抜け毛が増えるのか?
  • 抜け毛を予防する対策〜ストレスケアと睡眠

についてお伝えします。

 

 

なぜ秋に抜け毛が増えるのか?

人間も哺乳類で動物と同じように体毛がありますよね。

 

体の体毛は長い進化の中で退化していきました。

 

髪の毛は進化の過程で最後まで残った体毛と言われます。

 

動物に季節の毛の生え変わりがあるように人間にもその名残があると言われています。

 

また、夏にかけて毛周期が休止期に入る髪が多くなり、秋にかけて休止期の髪が抜け、新たな髪に生え変わり成長期に入るというヘアサイクルの影響とも考えられているようです。

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2021/08/24

 

多くの方の抜け毛の不安な気持ちをお聞きしてきましたが、

 

ヘアサイクルに由来する自然脱毛であれば一定数の抜け毛があるのが普通ですのであまり心配いりません。

 

手櫛をいれるたび、髪がたくさん抜ける、急激に髪が薄くなる、円形脱毛が治りにくいなどの場合は皮膚科を受診することをお勧めします。

 

抜け毛が起きる7つの原因

抜け毛の原因には以下のような例があります。

  • 生活習慣
  • 食生活
  • ホルモンバランスの不安定
  • 頭皮乾燥
  • 髪に引っ張りがかかる髪型
  • 紫外線
  • 加齢によるヘアサイクルの低下
  • 脱毛を起こす疾患

 

喫煙はなぜ抜け毛が増えるのか?

髪の成長には体の血流が良いことが必要です。

血管の中に酸素を運んで全身に巡らせることで体の機能がはたらきます。

 

もちろん髪も体の一部ですので血流が悪いと毛母細胞での新陳代謝が低下します。

 

喫煙が血管を収縮させることで酸素が十分に巡りにくくなることが原因と言われています。

 

女性に多い冷えも血流低下の大きな原因ですので、体を冷やさないよう心がけたいですね。

 

 

一日に抜ける髪の量

毛周期の影響による自然脱毛で一日に抜ける髪の量は100本程度以内なら正常と言われています。

 

とはいえ、特にロングヘアの人はシャンプーのとき長い髪が抜けていると気になるものですよね。

 

シャンプーやドライヤーのときは休止期の髪は少しの引っ張りでも抜けやすいので、

 

抜けた髪が床に落ちずにたくさんの髪の中に引っかかっている抜け毛がけっこうあります。

 

睡眠不足などで疲れが溜まっているときや生理前後など抜け毛が一時的に増えることもありますが、

 

体調が回復すれば自然に抜け毛が気にならなくなることが一般的です。

 

自然脱毛という正常な抜け毛

髪の毛一本は、毛周期という人間の一生のようなライフサイクルがあります。

新しい髪は表に現れる前から毛根の中で生み出されています。

 

休止期に入った髪は新しく生まれてきた髪に押し出されるように自然に抜け落ちていきます。

 

頭に生えている髪の毛全体の1割ちょっとは休止期の髪と言われています。

 

病気が原因で抜け毛が増えることも

自然脱毛ではない、病気が原因の抜け毛には以下のようなものがあります。

  • 脂漏性皮膚炎
  • 甲状腺機能低下症
  • さまざまな脱毛症
  • 貧血などによる血流の低下
  • 自己免疫疾患 など

頭皮に気になる症状が続くときは皮膚科を受診してみましょう

脂漏性皮膚炎になったことがある人は美容室でもたまにお見かけすることがあります。

 

頭皮の赤みやかゆみ、大きいフケが収まらないなどいつもと違う症状が続くときは皮膚科で診てもらうと安心です。

 

一時的な抜け毛にがんばりすぎないゆる対策

 

一時的な抜け毛はあまり心配しすぎず、ストレスを溜め込まない、体や心をしっかり休めることが抜け毛進行の予防になります。

 

忙しく時間のゆとりがない人に難しいセルフケアは長続きしません。

 

続けられるケアで結果が出ますので簡単、短時間でできる頭皮マッサージの方法をご紹介します。

 

 

簡単な頭皮マッサージ(ストレッチ)

 

頭皮マッサージ(ストレッチ)の簡単な方法をご紹介します。

髪が乾いている状態で行いますが、シャンプー中に取り入れても良いと思います。その際は洗いすぎによる乾燥を防ぐため、普段のシャンプーより長時間にならないようお気をつけください)

シャンプーしながら簡単頭皮ストレッチ
  1. 耳上、左右の頭皮を手のひらでぴったり覆うようにして頭皮をストレッチするよう下から上へ動かします。
  2. 両手指を組んだまま後頭部の下のくぼみに当てます。組んだ両手のひらをぴったり当てたまま頭皮を上下に、気持ち良い程度に動かします。
  3. 頭頂部を手の指でつかみ前後にマッサージします。(頭皮が硬いは手を組んで頭の上に置いて前後に動かすとやりやすいです。)

★音声が出ます

 

おやすみ前の脳リラックスで副交感神経を優位に

自律神経という言葉をよく聞くと思います。

仕事中などは脳が活動モードになり交感神経が優位になっています。

 

心拍数が上がったり、筋肉に力が入ったり、血流も悪くなりがちです。

 

さらに、緊張すると呼吸も浅くなり、大きなため息が出るのは体が酸素を取り込みたいからと言われます。

 

 

反対にリラックスしたおやすみモードのときは副交感神経が優位になります。

 

筋肉もリラックスし、血流も良くなり成長ホルモンも分泌されやすくなります。

 

これは髪の成長にとっても重要なポイントです。

 

いわゆる「質の良い睡眠」をとるには寝る前の行動が大きく影響するのはご存知でしょうか?

 

  • 寝る前にスマホなどの強い光を目に入れない、脳を興奮状態にしない
  • 寝る前に嫌な出来事や心配事について考えない

わかっていても、難しいですよね。

 

それでは簡単にできる寝る前のリラックスモード切り替え法をご紹介します。

 

簡単にできる寝る前のリラックスモード切り替え法

 


画像出典 Canva 

ネガティブな気持ちから離れたいときは、マインドフルネスなどの軽い瞑想がおすすめです。

 

個人的な話になりますが、私は12年前(2010)にヨガに出会い、マイペースにヨガを生活に取り入れてきました。

 

ヨガと瞑想は近い存在と思っており、世界中のビジネスリーダーやなども取り入れていると聞きます。

 

瞑想と言っても宗教的なものではなく、私がいくつかの書籍や講座などで学んで実際やってみたことをもとに、

 

初めての方もかんたんにできるやり方をシェアします。

 

(瞑想の方法はここに紹介した他にもいろいろあります。)

 

 

寝る前にリラックスモードに切り替える方法

布団に入ったあとでも良いので2〜3分目を閉じて深呼吸します。

 

息を吸うとき新鮮な空気が体に行き渡るのをイメージし、

 

息を吐くとき日中感じたネガティブな気持ちを全部吐き出すイメージをします。

 

無理にポジティブなことを考えなくても良いので、

 

 

ただ意識を今ここにいる自分にフォーカスするだけでもリラックスモードに入りやすくなります。

 

 

息を吸うと胸やお腹が膨らむ感じ、息を吐くと布団に沈んでいく感じ、

 

 

足の先から頭のてっぺんまでスキャンするイメージでも良いと言われています。

 

 

明るく温かい光で心と体が浄化されていくイメージをするとさらに効果的です。

このような時代、誰でも悩み事や心配事はありますよね。

 

自分の行動や力だけでは解決できない問題も多いと思いますが、

 

ネガティブな気持ちのせいで大事な心や体を壊す前に、ストレスに柔軟に対応できる心を整えることはとても良い方法だと思っています。

 

心が柔軟になることで体も整っていき、元気な髪が育ちます。

 

ストレスや体調不良による抜け毛も起こりにくくなると身を持って感じています。

参考書籍:終わっている臓器: もはや不要なのに存在する人体パーツ21の秘密/徳間書店他