セルフカラーをするとき、こんなことありませんか?
この記事では、
- セルフカラーで説明書の放置時間より長く置くとどうなる?
- サロンカラーの放置時間とブリーチの平均的な放置時間
などををお伝えします。
この記事は現役20年以上のサロン実体験と、毛髪科学、美容薬学の知識を持った女性美容師が書いています。
美容薬学検定1級
JHCMAヘアケアマイスター取得
アロマテラピー検定1級
美容師免許
もくじ
セルフヘアカラーの放置時間を守らないとどうなるのか?
画像出典:Canva
ヘアカラーの放置時間が短かいとき
- 白髪がしっかり染まらないことがある。
- 規定の明るさまで明るく脱色されないことがある。
化学反応がこる前に
ヘアカラーの放置時間が長すぎるとき
- 髪のダメージが進む
- 薬剤の刺激で肌がかぶれるリスクがある
極端に放置時間が長いとアルカリや、過酸化水素などの影響で髪のダメージが大きくなる恐れがあります。
表示の時間より長く置くのは絶対に避けましょう。
ヘアカラーは規定の時間以上置いても効力はない
実は、規定の時間以上長く置いても色が濃くなるわけではないのですね。
下のグラフのようにヘアカラー剤の脱色と発色の化学反応は30分くらいで最大値になります。
それより長く置いても変わらないということです。
白髪をしっかり染めたいときは次のことを変えてみてください。
・一箇所に塗る薬剤の量を増やしてみる
・白髪をしっかり染めたいならもう一段階暗めの色を選んでみる
放置時間が短い分には染めムラなどの失敗ですみますが、長すぎる場合は髪と頭皮を痛めます。
動画を見ている最中でも、所定の時間で洗い流しましょう。
二時間セルフカラーを放置した例
以前、サロンのお客様でセルフカラーしながら2時間長電話したことがあるという方がいらっしゃいました。
髪の損傷が通常ではありえない状態だったので、お尋ねすると2週間ごとにセルフカラーをしていたとのこと。
傷ついた髪や頭皮にセルフカラーを繰り返しているうちに、
ついにもみあげの毛が切れてしまったということでした。
私が拝見したときには髪がゴムのように伸び、ベタつくようになっていました。
このような状態は最もハイレベルなダメージヘアでポーラス毛とも呼ばれます。
極端な例かもしれませんが、傷んだ部分に頻繁にセルフカラーを重ねることのリスクが想像できますよね。
とくに
- 100%自宅で髪を染めている方
- 顔周りの白髪を頻繁に染める方
はお気をつけください。
【ワンポイントアドバイス】
セルフカラーはできるだけ根本の新しい白髪だけ染めるのがおすすめです。
自分で髪を染めるときはカップ麺と同じくらいタイマー必須!
画像出典:Canva
セルフカラーをするとき作業しながらあれこれ用意すると、家具や衣服にカラーが着いたりして大変です。
手が汚れる前に道具や服装などをスタンバイしてから作業をはじめます。
そのとき忘れてはいけないものが「タイマー」です。
スマホのタイマーで充分、むしろ最適ですのできちんと正確な時間を測るのがおすすめです。
慣れない塗布作業は以外に時間がかかるものです。
美容室でのヘアカラーの平均的な放置時間
- 美容室でヘアカラーをするときの平均的な置き時間は25分から30分程度
市販のセルフカラーにはもっと早く染まるものもあります。
美容室では時間を測ってカラーリングを行っています。
ブリーチの平均的な放置時間
美容室でブリーチをするときは
- ブリーチの工程では塗る作業からシャンプーまで通常1時間〜1時間30分程度。(一回の場合)
- ブリーチをおく時間は15分から長くて20分くらいが一般的。
その後は脱色力がなくなります。
長く時間をおくのは髪を痛めるばかりで意味がありません。
もっと脱色する必要があるときは再び新しく調合したブリーチ剤を塗ります。
髪の量がとても多い人、長い人など時間を要する場合は
ブリーチの脱色スピードを均等に保つため2人で塗っていくこともあります。
ヘアカラーの放置時間を守らないと起こることをおさらい
- 放置時間が短いとカラー剤の化学反応が不十分できちんと染色、脱色されないことがある。
- 説明書の放置時間を守る
- 放置時間が長すぎると薬剤の影響で髪のダメージが進行してしまうことも。
- 濃く染めたいときは余計に放置時間を長くせず一段階暗い薬剤を選ぶ
- セルフカラーをするときはタイマー(スマホでもOK)で規定の時間をはかる。
- ブリーチは熟練した美容師にオーダーする、セルフブリーチはムラやダメージなどの失敗リスクを取れる人以外おすすめしません。