最終編集2024.8.13
ヘアアイロンを使い慣れてくると、もう少し高価格な「良い」アイロンにしようかなと思うことがありますよね。
高機能ヘアアイロン、高級ヘアアイロンと呼ばれるものは2万円台〜10万円など幅広い価格で販売されています。
ヘアアイロンの値段による機能の違いについて、美容師が正直にお答えします。
(商品のランキングは掲載していません。)
もくじ
- 【結論】高価格なヘアアイロンは使用感や仕上がりなど総合的にハイレベルなことが多い
- 美容師が市販の3千円台の家庭用ヘアアイロンを使ってみた感想
- 美容師が13000円の市販人気美容家電メーカーのヘアアイロンを使った感想
- 美容師が2万円台のハイスペックなヘアアイロンを使った感想
- 1〜3万円くらいでおすすめなコスパ定番ヘアアイロン2品
- クレイツイオンストレートプロ
- クレイツイオン エレメアストレート
- 高価格VS低価格ヘアアイロン3つの違い
- ①プレートの材質の違い
- ②ヒーターの性能の違い
- ③ダメージ予防機能の違い
- ヘアアイロンやドライヤーは消耗品
- 美容師によるヘアアイロンのQ&A
- Q.ダメージ予防機能がついたヘアアイロンの値段はどのくらいから?
- Q.発熱部分(ストレートの場合はプレート)がチタン製のものはどのくらいの価格からありますか?
- Q.セラミック製のプレートの特徴は?
- Q.ヘアアイロンを選ぶ時重視するべきポイントは?
- 事故防止の自動オフ機能や温度の上がりすぎ防止機能について
- 使用頻度と髪のダメージ度によってコストパフォーマンスの良いヘアアイロンを選ぶのがおすすめ
- ヘアアイロンを毎日使いダメージも気になる人は高品質のヘアアイロンをおすすめ
- 立ち上がり時間が早いヘアアイロンは?
- 週1〜2回くらいヘアアイロンを使いダメージが少ない人
- 激安ヘアアイロンの要注意ポイント
- 高級ヘアアイロンを買う前に覚えておきたいこと
【結論】高価格なヘアアイロンは使用感や仕上がりなど総合的にハイレベルなことが多い
美容師が市販の3千円台の家庭用ヘアアイロンを使ってみた感想
美容室ではプロ用のヘアアイロンしか使いませんが、市販のヘアアイロンの性能がどのくらいなのか体感したかったので、家電量販店で3000円くらいの市販のヘアアイロン(カールアイロン)を買ってみたことがあります。
アイロンの大まかなスペックは、発熱部がアルミ製のカールアイロンでグリップの開閉が固く、温度調整は2段階でした。
(商品名は伏せます)
当たり前ですが市販品の安価なヘアアイロンは美容室では使いませんので、自分の髪やウィッグで検証しました。
- 髪が引っかかる感じで滑りが悪い
- プレートの密着度が良くない
- 使うほど髪がぱさつく
- プレート温度のムラ
- 電源の立ち上がりの遅さ
- グリップ操作がしにくい
明らかに普段美容室で使っているヘアアイロンと比べると使いやすさと仕上がりの差を感じました。(個人の主観)
美容師が13000円の市販人気美容家電メーカーのヘアアイロンを使った感想
別な機会に、ホテルのスパで、家庭向け美容家電人気メーカーのヘアアイロンが備え付けてあったので使ってみました。
インターネットで調べてみると、価格は公式サイトで13000円台でした。
使った感想は、最初の格安ヘアアイロンに比べると、確実にプレートの滑りが良かったです。
メーカーサイトのスペック表では、フッ素樹脂加工とのことでした。
ただ、美容師やヘアアイロンを使い慣れた方でないかぎり気にならないと思いますが、
プレートの密着感がゆるめな感じがしました。
個人的な感想ですが、家庭向けなのでテンションのかかりすぎによるダメージを防ぐため
あえてこのくらいの密着感にしているのかなと推測しました。
美容師が2万円台のハイスペックなヘアアイロンを使った感想
2万円台からのハイスペックなヘアアイロンは操作性がよく、
髪の仕上がりの質感がぱさつかないと感じました。
髪の水分量が保たれ柔らく感じることもあります。
(髪の状態によって感じ方に個人差があります。)
操作性の良さとは具体的に次のようなことです。
- スイッチオンオフ、温度調整の操作のしやすさ
- 握りやすさ、開閉のしやすさ
- 滑らせやすさ
家電などと同様に、「良いものは良い」と言うのが正直な実感です。
1〜3万円くらいでおすすめなコスパ定番ヘアアイロン2品
高価格なヘアアイロンは機能性や操作性、仕上がりの質感の良さを感じやすいということがわかりました。
(感じ方には個人差があります)
しかし、そこまで頻繁にヘアアイロンを使わない人や、
ハードなヘアダメージがない人には、
1〜2万円台でも十分満足な仕上がりを得られる商品もたくさんあります。
その中でロングセラーで仕上がりも良いストレートアイロンをご紹介します。
特に仕上がりの柔らかさを実感しやすく幅広い髪質に使えるヘアアイロンです。
クレイツイオンストレートプロ
メーカー独自のチタニウム加工にフッ素ラバーを搭載してあり、一般的なチタニウムプレートよりプレート表面の弾力があるのが特徴です。
私が初めて使った時はその構造を知る前でしたが他のヘアアイロンと比べて髪を挟むときの硬さがなくワンクッション入っている感じを受けました。
なのにプレートの密着感は高めです。
個人的に程よい滑り感のクレイツのプレートの使用感が好きです。
オンラインショップで詳しいスペックを掲載しています。
クレイツイオンストレートプロ(画像出典:やさしいヘアケアオンラインショップ)
私のオンラインショップでも取り扱っています。
「もうちょっとお安くならないかしら?」
と言う方にはこちらも評判が良いです。私も自宅に1台持っています。
初めてストレートアイロンを使う人にもシンプルでおすすめです。
クレイツイオン エレメアストレート
メーカー独自のイオン加工による遠赤外線効果で髪の中の水分を蒸散させすぎない機能が搭載されています。
フッ素ラバー加工で摩擦が少ないのに髪をしっかり挟めて滑りも良いです。
私がいいなと思うのは、重さが185gと軽量で手を上げたままのアイロン作業も負担にななりません。
家庭でお使いになる美容家電は軽いに越したことはありませんよね。
以下のリンクに詳しいスペックを掲載しています。
クレイツイオン エレメアストレート(画像出典:やさしいヘアケアオンラインショップ
(音楽が流れます)
高価格VS低価格ヘアアイロン3つの違い
ご家庭で使用するヘアアイロンを想定して価格による機能の違いは大きく3つあります。(個人の主観を含みます)
- プレートの材質の違い
- ヒーターの性能の違い
- ダメージ予防機能の違い
①プレートの材質の違い
プレートの材質にはこんな種類があります。
- セラミック
- チタン
- フッ素樹脂コーティング
- シルクコーティング
- テフロン など
高機能ヘアアイロンで多く使用されているのはチタン、セラミック、フッ素樹脂コーティング、シルクコーティングなどがあります。
プレートにこだわる理由にはこんなことがあります。
- 髪への摩擦ダメージを減らす
- 摩擦によるコーティングの耐久性
- 髪との密着度で熱の伝わりが違う
- 髪を乾燥させない
プレートは摩擦で摩耗するので一般的なヘアアイロンでは5年くらいが買い替えの目安と言われています。
メーカーによって10年超使用可能なプレートもありますが、
現実的にはヘアアイロン本体が故障無しで10年持つのは稀かもしれません。
ヒーターやコード、スイッチなどが壊れた場合はその前に寿命が来ることもあるのを想定しておくと良いでしょう。
②ヒーターの性能の違い
プレート面の場所によって温度のムラが出やすいと伸ばし具合にも差が出ます。
特に温度調整ができないモデルは注意が必要です。
③ダメージ予防機能の違い
マイナスイオン機能は低価格帯でも搭載されているケースが多いのですが、その効果の感じ方には差があります。
メーカーによってダメージ防止機能にはさまざまな種類がありますが、
髪内部の水分量を低下させないことで仕上がりが柔らかくパサつきにくいなどのメリットがあります。
ヘアアイロンやドライヤーは消耗品
熱が出る美容家電には寿命があり、壊れるまで使うと事故や髪のダメージにもつながることがあります。
プレートの滑りが低下したり、コードの根元が熱くなるなど異変に気づいたら早めに買い替えをお勧めします。
ショートするなどの事故は実際私も見たことがあります。
美容師によるヘアアイロンのQ&A
Q.ダメージ予防機能がついたヘアアイロンの値段はどのくらいから?
A.家庭向けヘアアイロンのプレート(熱くなる部分)に髪の水分量を保持して乾燥を防ぐ効果のあるマイナスイオンなどのダメージケア機能が搭載されるのは一般的に5千円くらいから存在しますが、価格が上がるにつれ機能が充実するようです。
最近はカラーヘアの人口が増えダメージヘアへの負担軽減機能がついているヘアアイロンがいろいろあります。
価格が上がるとプレートの材質やヒーターの材質も良くなる相乗効果で仕上がりが良くなる傾向です。
Q.発熱部分(ストレートの場合はプレート)がチタン製のものはどのくらいの価格からありますか?
A.チタンコーティングされた製品は市販品では3千円前後の商品でもみられますが、サロンで使う業務用のヘアアイロンと比較すると、単にチタンであればなんでも良いアイロンというわけではありません。ヒーターそのものも大事です。
低価格なヘアアイロンの弱点の例として、業務で繰り返し使った感想をまとめます。
- ヒーターの温度を一定に保てない(だんだん熱くなるなど)
- プレートの部位によって温度ムラがある
- 髪を挟む部分の密着度の差
Q.セラミック製のプレートの特徴は?
ヘアアイロンのプレートに使われている素材で最も多いのがセラミックです。
セラミックプレートの特徴には次のようなものがあります。
- 熱が伝わりやすく、冷めにくい
- 摩耗しにくい耐久性
- 表面が硬い
※個人の経験からの主観的な意見を含みます。
Q.ヘアアイロンを選ぶ時重視するべきポイントは?
A.長年いろんなメーカーのヘアアイロンを使った経験から言うとヘアアイロンやドライヤーなど高温の熱を発する機器は何より発熱部分のヒーターやコードの耐久性を重視するべきと思います。
耐久性や安全性を最優先、次に機能性かなと思います。
業務用のヘアアイロンやドライヤーは使用頻度が高いことを想定して作られているため、
このような部位の不具合が出にくい傾向です。
事故防止の自動オフ機能や温度の上がりすぎ防止機能について
近年、家庭でのヘアアイロンによるやけどや事故がたびたび起こっているようです。
日本のメーカーの市販3千円台くらいのヘアアイロンにも安全のための自動オフ機能が搭載されていることが一般的です。
サロンでも使われることがあるシリコン樹脂製のアイロンカバー(ケース)なども便利です。
プラスチックなどは溶けるので作業中の置き場所には気をつけたいものです。
また、自分の顔や耳などのやけどにも気をつけてくださいね。
使用頻度と髪のダメージ度によってコストパフォーマンスの良いヘアアイロンを選ぶのがおすすめ
ヘアアイロンを毎日使いダメージも気になる人は高品質のヘアアイロンをおすすめ
アイロンしない日はない人は・・・
- ダメージ防止機能
- グリップなどの操作性
- 温度調整のしやすさ
- 温度の安定感
- 立ち上がりの速さ
- プレートの密着感
- 耐久性
- 摩擦ダメージの少なさ
など総合的に高機能なものが満足できると思います。
長い目で見ると髪の痛み具合にも差が出ます。
立ち上がり時間が早いヘアアイロンは?
時間がない時、ヘアアイロンの電源を入れて待つ時間がじれったいですよね。
アイロンの立ち上がり時間
- 最近は低価格な市販品でも30〜50秒前後で立ち上がる商品も
- 立ち上がりが早くてもヒーターの温度ムラ※があるのはNG
※温度ムラとは、プレートの部位によって温度の違いがあることです。
立ち上がりの速さは値段だけでは判断できないので、
メーカー公式サイトや比較サイトなどで電源オンから立ち上がりの時間をチェックしてから購入することをおすすめします。
週1〜2回くらいヘアアイロンを使いダメージが少ない人
1万〜2万円クラスの家庭用やサロン用ヘアアイロンでも仕上がりの良さを感じる方が多いです。
使い慣れてからワンランク上のヘアアイロンに買い替えても良いのではないでしょうか。
温度は180℃くらいまで設定できれば問題なく使えると思います。
私はサロンでダメージヘアの方には140〜160度くらいを推奨しています。
激安ヘアアイロンの要注意ポイント
激安のヘアアイロンで起こりがちな失敗の例を挙げてみました。
- 髪を挟む時パリパリと摩擦が多い
- 滑りが良くない
- 使うほど髪がパサパサに乾燥する
- 髪がざらつく
- 温度が上がりすぎる
- コードが短い
- 髪にツヤが出ない
- カールがつきにくい
- まっすぐにならない
- 毛先が広がる
- グリップ部が操作しにくい
- 故障しやすい
- プレート部分に温度ムラがある
などなど…
こういうヘアアイロンは安物買いの銭失い、使い続けると髪を傷めてしまうことになりかねません。
頻繁にヘアアイロンを使う方なら少なくとも1〜2万円くらいからのへアイロンの方がダメージリスクが少なく済みますし、何より仕上がりがきれいです。
すぐに壊れる心配も少ないでしょう。
高級ヘアアイロンを買う前に覚えておきたいこと
さいごに、高価格ヘアアイロンのダメージケア機能について、誤解してほしくないことをがひとつあります。
〇〇シルクケア機能、〇〇ナノなんとか、などヘアアイロンのケア機能には、
すでにあるヘアダメージを補修・修復するものではありません。
すでにあるダメージヘアに対しては、「できるだけ負担を与えないように」してくれるものというイメージです。
使えば使うほどに髪が修復されてダメージ前の状態に戻る、という事はありませんので過信しないようにお気をつけください。
- 1〜2万円台以上から髪内部の潤い(水分)を必要以上に奪わない機能が充実しているものが多い。
マイナスイオンによる過乾燥ダメージ防止など - 1〜2万円台以上のヘアアイロンの特徴はヒーターやコード、電源など総合的な耐久性が高く
ヒーターに温度ムラが少なく、設定した温度を一定に保つ機能などが搭載されているものがたくさんあります。
プレートの滑りは特に良く、髪にフィットしやすい特殊な材質を搭載しているものも。 - 価格なヘアアイロンは、ヒーターの温度安定化機能や、プレートの部位による温度ムラ、ダメージ対策機能が良くない商品もあるので注意して。
- 激安ノーブランドヘアアイロンは髪を痛めやすいし壊れやすいのでおすすめではない。
- コードレスは外出先でのお直し程度に便利。ハードな使用にはコードありタイプを。
あなたの髪をツヤツヤに輝かせるヘアアイロンが見つかれば嬉しいです。