もくじ
脱白髪染めとは?
日本語そのものの意味は「白髪染めをやめる(脱する)」ことですよね。
私が考える、美容業界用語での脱白髪染めを平たく一言でいうと、
白髪を染めて隠す発想から白髪をデザインに生かす発想
という感じです。(明確な定義はないので個人的な主観も含みます)
従来の白髪染めのイメージ・・・白髪を暗く染めてひたすら隠す
脱白髪染めのイメージ・・・ブリーチハイライト+ファッションカラーで白髪の存在を目立たなくする
白と黒のバランスをコントロール
白髪と黒髪の混ざり具合はとても個人差があります。
白髪の明るさはブリーチハイライトした髪に似ています。
白髪やハイライトはとても明るいので、黒髪が多い部分にハイライトを入れて明暗のバランスをコントロールします。
脱白髪染めの技術は以前からあります
実は脱白髪染めという言葉が広まる前から美容室では白髪に対応したデザインカラーが使われています。
最近の「脱白髪染め」というフレーズに興味を持った方、ぜひ読んでみてください。
脱白髪染めの例
ブリーチを使った脱白髪染めはサロンや美容師のセンスによって色んな方法があります。
サロンでよく行うデザインカラーには次のようなものがあります。
①根本白髪染めなし+ブリーチハイライト+ヘアカラー(経過中の写真はありません)
②根本白髪染めあり+ブリーチハイライト+ヘアカラー(この後の写真)
③染めるのを一切やめてグレーヘア移行後ハイライトのみ(最後の白髪の写真)
など、髪の特徴や好みでいろんな選択肢があります。
- 髪を染めること自体やめて行く方向
- 暗い白髪染めをやめてデザインカラーにチェンジ(今後も染め続ける)
派手にならない大人ハイライトの例
40~50代の方のはじめてのハイライトは極細、なじませ系が品よく仕上げるコツです。
ハイライトは派手になりそうで抵抗がある人は多いと思います。
完全な脱白髪染めではありませんが、根本は白髪染め+控えめなハイライトという選択肢もあります。
次はブリーチで細くハイライトを入れたあとファッションカラーをした例です。
表面の白髪がハイライトでカムフラージュされ、おしゃれ染めのように見えます。
根本の白髪が目立ちにくいのもメリットです。
下のように明るい色はバリエーション豊富です。
根本はしっかり染めたい人は、落ち着いたトーンもできます。
自毛の白髪を生かしてハイライトだけをを入れる方法もあります。
黒髪が多く白髪がパラパラある人にも明るいカラーやブリーチでハイライトを入れることができます。
ケアブリーチはまったくダメージしないわけではない
- ケアブリーチはまったく傷まないという意味ではない
- すでにあるダメージがなくなったりするものではない
ケアブリーチはダメージのもとができるのを抑制する作用や、髪の内部組織を補強する作用があるブリーチ剤です。
今どきなヘアカラーにしたい40〜50代のヘアカラーオーダーのコツは以下の記事でチェック!
脱白髪染めが向かない人は?
私のサロン経験から言うと、つぎのような人は脱白髪染め的ヘアカラーに満足できないかもしれません。
- 2〜3週間ごとに白髪染めをする人
- 明るい髪にしたことがない人
- ホームカラー歴が長い人
- ホームカラーがメインの人(サロンカラーは年に1〜2回など)
- 白髪をしっかり隠したい人
このような方は、脱白髪染めに満足できない可能性が高いかもしれません。
なぜかというと、全体を明るくぼかす染め方と白髪染めは正反対の染め方だからです。
ブリーチと白髪染めの違いイメージ
ブリーチや明るいカラー | 暗い色の白髪染め | |
白髪の染まり | ブリーチ:染まらない 明るいカラー:明るいほど薄い染まり | しっかり色素が入る |
黒髪を明るくするはたらき | 明るくできる(すでに暗く染めていない場合) | 明るくならない |
頻繁に暗い白髪染めを繰り返してきた人の脱白髪染めは、時間やコストがかかり作業工程も複雑になることがあります。
サロンでしかメンテナンスができないため、ホームカラーとの相性は良くありません。
必ず押さえておきたい「脱白髪染め」のメリットとデメリット
脱白髪染めのメリット
- 明るいファッションカラーが楽しめる
- 白髪をデザインに活かすことができる
- 色やデザインの選択肢が広がる
- ファッションの幅が広がる
- 根本の白髪が生えても境目が気になりにくい
脱白髪染めのデメリット
- 白髪をしっかり隠す染め方ではない(根本に白髪染めを併用する方法も)
- ダメージ毛にはブリーチは不向き
- 美容師によって仕上がりの差がある
- 美容師によってダメージの差がある
- 縮毛やくせ毛には見た目の相性が良くない(ツヤを出すスタイリング必要)
あなたはどっち?脱白髪染めが向いている人向かない人
画像出典:Canva
どんな人に脱白髪染めが向いているかまとめてみました。
どちらが良い、悪いということはありませんので、
ライフスタイルや好みにあったヘアカラーデザインを選ぶ参考になれば嬉しいです。
脱白髪染めが向いている人は?個人的な見解
必須項目は赤字です
✅髪の強度が一定以上あること(美容師に相談)→ブリーチオンカラーに耐性がある髪か?
✅白髪を隠すより髪の明るさやファッション性重視の人→全体の見た目や印象を重視
✅日常的にヘアケアができる人→明るい髪はぱさついてるとキレイに見えない
✅ブローやアイロンなどでスタイリングできる人→明るい髪はツヤが命
脱白髪染めに向かない人は?
とくに向かないケースは赤字です。
▲白髪を完璧に隠したい人
▲くせ毛や縮毛でツヤが出にくい髪
▲細くデリケートな髪
▲加齢やダメージでもろくなった髪
▲ヘアケアができない人
▲ダメージレス最優先の人
▲ホームカラーを続けたい人
▲ブローやヘアアイロンをしないくせ毛の人
※すべての人に当てはまるわけではありません。
脱白髪染めの意味や方法、リスクやメリットなどまとめてお伝えしました。
髪の色で第一印象は大きく変わるし、服のコーディネートを含めたオシャレ度も変わります。
明るいカラーだけがおしゃれなカラー、ではありません。
どのカラー手段を使うかは好みや白髪の割合、髪の状態により個人差がありますので、
信頼できる美容師とよく話し合い、ご自身の価値観に合った髪色を楽しんでくださいね。
ここでお伝えした内容は美容師個人の主観が含まれます。
美容師やお客様のニーズによりいろんな選択肢があることをあらかじめご了承お願いします。